iPhoneの「電源オフ」と「リセット」は何が違うのか?

iPhoneの調子が悪いときに、システムを再起動することで問題が解決することが多いのは、みなさんがご存知だと思います。

iPhoneユーザガイドの226ページにある、「付録 A: サポートおよびその他の情報」の「iPhone を再起動する/リセットする」には、具体的な操作方法が説明されていますが、「電源オフ」→ 「電源投入」の流れを「再起動」と呼んでいるようです。
この「再起動」と「リセット」にはどのような違いがあるのかについて、考えてみました。

安全性について

このユーザガイドの説明で、1つ気になるのは、以下の記述です。

iPhone の電源を切ることができない場合や、問題が解決しない場合は、iPhone のリセットが必要 な場合があります。 リセットは、iPhone の電源を切って入れ直しても問題が解決しない場合にのみ 実施してください。

これは暗黙的に、「再起動」の方が安全であることを示唆していますね。実際にやってみると、「リセット」のときは瞬断されている感じですが、「電源オフ」は何か処理をしてから電源が切れているように見えます。

起動された後にはどのような違いがあるのか?

SIMの状態

電源オフ→電源オンの流れで行われる「再起動」のときは、SIMがロックされた状態になるので、PINを入力しないと電話回線が使用できません。

やはり、電源オフをするかどうかで、ハードウェアレベルでは何らかの違いが出てくるというのは、当然かもしれませんね。

空きメモリの状態

これは、諸説あるようですが、正直なところ、違いはないと言っていいと思います。
どちらも、OSレベルでは、新しくブートされた状態になります。
以下に、それぞれの起動直後のメモリの状態を示します。

  • リセット時


  • 再起動(電源オフ→電源オン)

確かに、この数値を見ると、約8MBの差がありますが、正直なところこれは誤差の範疇だと思います。OSが起動するときは、いろいろな処理が行われ、バックグラウンドいくつかのプロセスが起動されたり終了されたりしています。見るタイミングによって、この程度の違いが出ることは、ふつうに想定されることですよね。
また、OS起動時に行われる処理がすべて完了し、システムが落ち着いた状態にこの程度の差があったとしても、気にするようなものではないでしょう。


以上、簡単にまとめてみましたが、いかがでしょうか?
少し手順は面倒でも、「再起動(電源オフ→電源オン)」にしておいた方が、よさそうな感じですね。